重心が低い鼓形をしっかりとした高台で支えた酒盃。北陸新幹線金沢開業を記念してデザインした。
形は金沢駅のモチーフである鼓門の写し。口は薄いがしっかりした基盤の上での発展を祈念して、高台は重厚に挽いていただき、本体を浮かせている。
輪島地の粉を使った本堅地ではないため、正確には輪島塗とは呼べないそう。輪島塗は丈夫にするため下地が厚く、塗り膨れがかなりある。これは形を生かしたいと職人さんから申し入れがあり、硬い国産漆を7回塗り重ねて薄く丈夫になるよう工夫していただいた。
鼓型の腰のくびれと滑らかな漆の肌触りが、期待以上に指先に馴染み、手が楽しい盃になったように感じている。
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