曲げわっぱを作る秋田県大館市の工房のロゴ。工房名は伝統から外れた制作を目指されることから名付けられている。何度かデザインの提案などでご協力させていただいており、ロゴの制作を任されることになった。
この工房では、一般的な弁当箱はもちろん、3つの曲げわっぱを組み合わせた独自の造形などの制作を得意とされている。お父様の仕事から続くその造形が考案された経緯を伺い、曲げわっぱを活かした独自性のある工夫、なにより特徴的な造形をそのままロゴにすることを考えた。焼印でも使用されるということから明瞭でありながら一定の印象をつくる形、曲げわっぱに見立てた湾曲したWを3つ組み合わせてロゴにしている。内側に反った形は概形として三角形に近い形を描き、曲げわっぱから想起される円の印象からはあえて外している。それぞれが重なり合い、組合わさることで従来のわっぱから外れた印象をつくろうとしたからである。
ロゴタイプは丸さをもつ曲線を基本としつつ、和から外れた細く繊細な印象を持つものを採用している。