工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」
工芸アートパネル「古都の記憶」

工芸アートパネル「古都の記憶」

date. Aug 2023
project No. 00140
category. Object Design Works, Other Works

古代から近世、現代へと奈良の街並みの歴史が重なる工芸アート

「古都の記憶」は奈良に新しく建った建物のロビーを飾る工芸アートパネルです。伝統工芸に備わる表現性を活かし、古都・奈良の歴史と風格を象徴する空間演出としました。
奈良は古くから続く風土に日本の原点とも感じられるような、図太く強い魅力がある街です。天平の時代には大陸風の建物が並び、「あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり」と謳われた当時の最先端の都でした。また江戸時代には町衆文化が盛んになり、鹿よけとなる奈良格子が街を飾ります。

天平時代の奈良の街では、屋根は“瓦”で葺かれ、柱は丹朱の鮮やかな“赤”、格子は岩緑青の“淡い翠色”で飾られていました。それらの象徴として、「奈良瓦」と丹朱と緑青を「焼箔」の色で表現しています。それらを江戸時代の街並みを象徴する奈良格子を通して覗き見るように、名栗の材の隙間に配置しました。奈良の天平時代を象徴する素材と色というレイヤーの上に、町衆文化を象徴する名栗の奈良格子のレイヤーを重ね、現代から眺めることで奈良の歴史の蓄積と現在を繋ぐことを目指しています。

突き鑿仕上げの栗材、手焼きの奈良瓦、銀を発色させた焼箔、日本を代表する銘木のケヤキといった伝統素材を使い、それぞれ専門とする複数の伝統工芸の職人に制作していただいている。そして、それらを組み合わせて7枚のパネルとし、奈良の歴史と風格のストーリーを生み出しました。

このようなストーリー性の表現は、伝統工芸の得意とするところであり、個人的にも非常な可能性を感じています。

project title
工芸アートパネル「古都の記憶」
date
Aug 2023
project No.
00140
program
Craft Art Panels
design
乾 陽亮
manufacturing
Craft Inoue(株式会社井上)
名栗ツキノミ:橘商店
瓦:瓦道
箔押し:宮本箔押店
木工:つぼ忠
photo
大野 博

PROJECT INFO

#00140

工芸アートパネル

date
Jul 2022
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