あべのハルカス美術画廊で行われる「真葛 宮川香齋 作陶展」のチラシおよびDM。今回の展覧会には金魚が描かれた魚草文の大皿がメインに据えられたため、A4サイズのチラシには実物より2回りほど小さい写真を掲載することになる。ややもすれば実物の力強さが消え絵付けも小さいインパクトの弱いものになりがちだが、最大限の力強さを生み出すために紙面に対して可能な限り大きく掲載するように考えた。当然、紙面からこぼれる範囲がでてくるが、その部分を裏面に回り込ませて、表と裏を合わせると1枚の大皿が現れる構成となっている。
紙を二次元ではなくひとつの物体のかたちと捉え、その表面をベタっとひと続きに回り込ませて加飾する。ここに素地の表面に描かれる焼物の上絵と同じ加飾と共通点を感じてもらえていれば幸いと、淡い期待をもってデザインしている。